Word VBA ノート　1

文章の入力と改行

• Selection.TypeText ("value")　　文章を入力
• Selection.TypeParagraph　　改行
《コードと実行結果》

　　　　　※ カーソルキーの画面ハードコピーはWindowsの「拡大鏡」機能を使った。

カーソル位置の取得

• Selection.Start　　カーソル位置1（選択範囲の最初）
• Selection.End　　カーソル位置2（選択範囲の最後）
《コードと実行結果》

　　　　　※ 選択していない状態では、StartとEndが同じ値になる。

範囲指定

• ActiveDocument.Range(Start, End).Select　　Rangeを使った範囲指定
《コードと実行結果》



• Selection.Paragraphs(index).Range.Text
• Selection.Sentences(index).Text　　コレクションを使った範囲指定
《コードと実行結果》


上記の選択範囲でParagraphs.Firstとすると「文章1。文章2。文章3。」を表示。
同じくParagraphs.Lastとすると「文章5。文章6。」を表示。
同じくSentences(1).Text又はSentences.Firstとすると「文章3。」を表示。
同じくSentences.Lastとすると「文章5。」を表示。



　　　　　※ Sentences(Paragraphs).Countで文書中の文（段落）数を数え、範囲選択の指標にする。

カーソルの移動　（最もシンプルな例）

• Selection.Move unit, count
《コード例と移動先》　　　　現在のカーソル位置は「お」の後とする。

Selection.Move wdStory, 1　　文章末（5行目頭の改行位置）に移動。
Selection.Move wdStory, -1　　文章の初め（1行目頭の「ぁあ」の前）に移動。
Selection.Move wdParagraph, 2　　2つ後の段落へ。4行目頭の「ま」の前に移動。
Selection.Move wdLine, 2　　2行後へ。3行目途中の「ぺ」の前に移動。
Selection.Move wdSentence, 4　　文単位に、4行目途中の「ら」の前に移動。
Selection.Move wdWord, 8　　8単語先へ。2行目途中の「ぞ」の後に移動^※。
Selection.Move wdCharacter, -5　　5文字前へ。1行目途中の「ぅう」の間に移動。

　　　　　※ wordの数え方（区切り方）はMS-Word側で決めているらしく見える。

コピー、切り取り、ペースト（貼り付け）、削除

• Selection.Copy(Cut, Paste, Delete)
• ActiveDocument.Range(start, end).Copy(Cut, Paste, Delete)
《コードと実行結果》

　　　　　※ Range(0, 4)をSentences(1)としても同様の結果になる。

検索と置換

• With Selection.Find
  　　.ClearFormatting
  　　.Text = "words"
  　　.Execute
  End With
  Selection.Collapse wdCollapseEnd　　　　　　検索（ヒットした検索語までジャンプして表示）
《コードと実行結果》

　　　　　※ Selectionはカーソル位置から以降の範囲になる。必要に応じてカーソルを文章の頭に移動しておく。
MS-Wordが覚えている前の設定をクリアして検索洩れが無いようにするには、(Find).ClearFormatting、(Find).ClearAllFuzzyOptions、(Find).ClearHitHighlight等を指定しておくと確実か。
Executeの後に引数としてForward:= True(False)を指定すると、順方向（逆方向）の検索ができる。
オプションを指定することで、検索の細かい調整ができる。各オプションは、「あいまい検索」のオプション項目に対応する。（☑＝True〔区別しない・無視する〕, □＝False〔区別する・無視しない〕）

〔語例〕
　イ段、エ段に続くア/ヤ　･･･　ギリシア−ギリシヤ（ギリシャ）、ヘアー−ヘヤー
　サ行の前のキ/ク　･･･　エキササイズ−エクササイズ
連続して検索するときは、
　Do While (Selection).Find.Execute
　　　検索語の表示方法を指定
　Loop
として処理を繰り返す。


• With Selection.Find
  　　.ClearFormatting
  　　.Text = "target words"
  　　With .Replacement
  　　　　.ClearFormatting
  　　　　.Text = "new words"
  　　End With
  　　.Execute Forward:=True, Replace:=wdReplaceAll
  End With　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　置換
《コードと実行結果》

　　　　　※ 一つだけ置換するには、wdReplaceOneを指定する。


• Set myRange = ActiveDocument.Content
  myRange.Find.Execute FindText:="target word", ReplaceWith:="new word", Replace:=wdReplaceAll 　　　置換
《コードと実行結果》

　　　　　※ Selectionばかりでなく、Set myRange = ActiveDocument.Contentという設定も便利である。